医院ブログ

2015.05.13更新

希望ヶ丘デンタル(歯医者)院長の安田です。
医療費控除とは、本人又は生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費(10万円以上)を支払った場合に、
一定の金額の所得控除を受けることができます。

※「生計を一にする」とは、必ずしも同居を条件としているわけではなく、
別居していても日常の生活費が送金などによってまかなわれていれば、まとめて医療費控除可能です。
逆に同居していても独立した収入により生活している場合は生計を一にしているとはされません。

控除の対象になるもの
診療費・治療費・薬代
入れ歯等の代金
インプラント治療代
子供の歯列矯正
通院のための電車・バス代(交通費)
薬局で買った市販の風邪薬代
入院費・部屋代
出産の入院費・分娩費、出産までの定期検診代
在宅で介護保険を使った時の介護費用

控除の対象にならないもの
ホワイトニング代
健康診断・人間ドック代
予防接種代
コンタクトレンズ代
病院までマイカーで行った時のガソリン代や駐車料金
健康増進のビタミン剤や漢方薬代
自分の都合で利用する差額ベット代

※申告の際に必要な書類や医療機関から受け取った領収書、
通院の際にかかった経費の領収書などは大切に保管しておきましょう。
また、交通費はノートやレポート用紙に記録して残しておきましょう。

期間はその年の1月1日から12月31日分を対象年の翌年に確定申告の際申告するものですが、申告し忘れても、
5年前までさかのぼって医療費控除を受けることができます。

以下の算式によって計算した金額を「医療費控除」として所得から差し引くことができます。
合計所得金額が200万円以上の場合
医療費控除額=一年間に支払った医療費の総額−保険金などで補てんされる金額−10万円
合計所得金額が200万円未満の場合
医療費控除額=一年間に支払った医療費の総額−保険金などで補てんされる金額−所得合計額の5%

「保険金などで補てんされる金額」とは
健康保険組合等からの給付金や療養費
高額療養費
出産育児一時金
生命保険、損害保険の支払い保険金や入院費給付金
※但し、医療費の補てん目的でない各組合等からのお見舞金(傷病手当金)や
お祝い金(出産手当金)はマイナスしなくても良い

医療費控除額とはその金額が還ってくるのではなく、課税所得からその分を差し引くという意味で、
医療費控除分所得がなかったと考えそれにかかる税金が還ってきます。

(例)
Aさんは1年間の医療費の合計が45万円でした。
医療保険で5万円補てんされたとします。
45万—5万—10万=30万(医療費控除額)
そして、医療費控除額に応じた税率をかけます。Aさんの税率が10%とすると30万円の10%で、
医療費控除適用による税金の還付は3万円という計算になります。
(この計算は単純な目安です。個人の所得によって税率も違ってきますのであくまでも目安です。)

対象になるものとならないものや計算方法、申告に必要な書類など、
医療費控除について少しでも分からないことがあれば、税務署に問い合わせてみましょう。

投稿者: 希望ヶ丘デンタル