予防とは・・・むし歯や歯周病にならないように予め防ぐ事だと思われている方が多いと思います。確かにそうなのですが、歯科の治療はすべて予防になるのです。
予防には一次、二次、三次予防があります。
三次予防
従来の被せ物をかぶせる、入れ歯を入れる、悪くなった歯を抜くなどはすべて三次予防になります。いわば機能回復を目的としたものが三次予防といえます。インプラントも最先端の治療といわれますが、やっていることはこの三次予防です。
二次予防
二次予防はいわゆる「早期発見、早期治療」となります。歯周病の検査やレントゲン撮影などの検査〜虫歯を詰める治療、歯周病の歯石とりなどが二次予防です。
一次予防
「健康増進、特異的予防」に分類されるものです。「特異的予防」とは、定期的な歯科医院での検診や歯科医院での初期虫歯へのフッ素塗布などで、「健康増進」に分類されるのは生活習慣の改善や食事指導、歯ブラシ指導がこの一次予防になります。
患者さんは、詰め物が取れたり、歯が痛くなったり、歯周病で歯がグラグラになってから、ようやく歯科医院に行くことを考えることがまだまだ一般的です。
これからは一次予防が重要になってきます。
つまり、虫歯、歯周病にならないための健康増進(生活環境改善、適切な食生活、運動・活動の励行、適正飲酒、禁煙、ストレス解消)と、特異的予防(フッ素、キシリトールの活用、定期的に歯科医院でプラーク、バイオフィルムを落とすことによる虫歯・歯周病のコントロール)を行うことが重要です。
重症化してから治療するよりも、そもそも虫歯にならない、歯周病をコントロールしていた方が、痛みもなく、お金もかからず健康を保つことができます。