医院ブログ

2016.01.23更新

最近は高齢化が進む一方で、入れ歯の高齢者が減っています。厚生労働省が6年ごとに調査する「歯科疾患実態調査」によると、2011年には6569歳で総入れ歯の人の割合は8.9%と、2005年調査の17.7%から大きく低下し、1割を下回ってきました。7579歳、8084歳でもそれぞれ3割、5割を下回ってきています。

入れ歯が減少したのは、予防歯科の普及が大きな要因となっています。国などは 1989 年、80歳で20本以上の歯を持つ人を増やす8020運動」をスタートさせ、むし歯予防に効くフッ素を塗ることや歯周病予防の口内清掃のほか、歯科健診を推進してきました。過去1年以内に歯科健診を受けた人の割合は2012年には47.8%まで上昇し、特に60歳以上では50%を超えてきています。健診時はフッ素塗布なども行うようになっています。この結果、8020運動の達成者の割合は2011年には40.2%にまで上昇してきました。

予防歯科が普及してきた背景には、フッ素入りの歯みがき剤に加え、歯みがきが定着してきたという生活習慣の変化も影響しています。統計を見ると、12回以上歯みがきする人は30年前の4割から今や7割に達しています。

総入れ歯の自己負担は1万〜2万円。総入れ歯の前には部分入れ歯(1万円前後)の段階もありま す。歯の抜けたところにねじを埋めて人工歯を付ける「インプラント(人工歯根)」は保険が適用されず、120万〜50万円。一方、歯科健診は11万円。重症化予防として保険が適用されれば3千円で済みます。むし歯や歯周病のために歯の本数が減って食習慣が変化すると、糖尿病脳血管疾患を招く恐れもあります。歯の健康は全身の健康にもつながります ので、定期的に歯の健診を受けましょう♪

投稿者: 希望ヶ丘デンタル